中学の化学では酸化反応や還元反応を学習します。
酸化は読んで字のごとく酸素と化合することなので分かりやすいのですが、還元は中学生にとっては理解するのがなかなか難しい内容です。
この記事では還元を理解するために、ビタミンCをテーマに「ビタミンCが食品にどのくらい含まれているのか」や「ビタミンCにはどのような働きがあるのか」を調べる実験を紹介しています。
身近にある『うがい薬』を使ってビタミンCを調べる実験も紹介しているので、参考にしてください。
以下は僕の自己紹介です。
ビタミンCが食品にどのくらい含まれているか調べる実験
毎日食べている食品に含まれるビタミンCの性質を知り、食品に含まれるビタミンCの量を測定すること
分野 | 化学 |
難易度 | ★★★ |
必要な時間 | 60分 |
準備物
ビタミンCが食品にどのくらい含まれているか調べる実験の準備物は、次の通りです。
試料
- ビタミンCを含む食品
試薬
- 過マンガン酸カリウム
- インドフェノール試薬
- アスコルビン酸
- 硫酸
- 純水
【かんたん】
- ヨウ素の入ったうがい薬
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器具
- ビーカー
- 試験管
- 試験管立て
- 薬さじ
- 電子てんびん
- 乳鉢
- 駒込ピペット
【かんたん】
- スポイト
- ビーカー
▼ビーカーは300mlの容量が使いやすい
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手順
ビタミンCが食品にどのくらい含まれているか調べる実験の手順は、次の3つのSTEPです。
①過マンガン酸カリウムを1粒ビーカーに入れ、水200ml加えてよく溶かし、さらに希硫酸を10ml加える。
→濃すぎると色が消えなくなってしまうので、うすい桃色にする。
②インドフェノール試薬50㎎を正確にはかってビーカーに入れ、純水200mlを加えてよく溶かす。
→インドフェノール試薬は劣化するので、実験する直前に作ると良いです。
①液状の試料は試験管に5ml入れる。
②固体の試料は乳鉢で軽くつぶして試験管に入れ、純水を加えてよく溶かして5mlに調整する。
③果物類は皮をむいたり、果実をしぼる。その後、試験管に5ml移す。
①過マンガン酸カリウム水溶液を加える。
②インドフェノール試薬を加える。
インドフェノールはビタミンCと反応するときに、虹のような色の変化が観察できます。
しかしながら、1g数千円もする高価な薬品なので、なかなか入手が難しいことが難点になります。
そこで、かんたんにビタミンCが食品にどのくらい含まれているか調べる実験も紹介します。
かんたんにビタミンCを調べる実験
かんたんにビタミンCが食品にどのくらい含まれているか調べる実験は、次の3つのSTEPです。
アレンジ
果物(リンゴなど)にアスコルビン酸をふりかけて変化を観察する実験を行うのがおすすめです。
アスコルビン酸を「かけたもの」と「かけないもの」を用意して比較しましょう。
※対照実験と言います。比較して考察するとポイントが高いです。
アドバイス
- ビタミンCが多く含まれる試料は「ビタミンCが強化された清涼飲料水」などのように液状のものが使いやすいでしょう。
- ビタミンCが多く含まれる試料で固体のものを使う場合は、潰しやすい野菜や果物、溶かしやすいタブレットやドロップなどを選びましょう。
試料にする食品によっては、ソーセージのように酸化防止剤が入っているものがあり実験の結果に影響する場合があるので注意が必要になります。
- ビタミンCが多く含まれる試料に試薬を加えたときの結果をもとに、ランキングをつくるなど結果の表し方の工夫しましょう。
- ビタミンは家庭科でも勉強する内容なので、他の教科とリンクさせるように調べると高評価につながります。
考察ポイント
- ビタミンCが多く含まれる試料に試薬を加えるときには、加えた試薬の量もデータ化しましょう。色が消える・色が変化するまでに加えた試薬の量が多いほど、試料に含まれるビタミンCが多いことになります。
- ビタミンCを多く含む食品(100gあたり)
イチゴ | 80mg |
ピーマン | 200mg |
レモン | 50mg |
コマツナ | 90mg |
トウガラシ | 240mg |
- 「過マンガン酸カリウム水溶液」と「エンドフェノール試薬」の色が消える、うがい薬(ヨウ素)の色が変化する理由を押さえましょう。
- ビタミンCは酸化剤、還元剤のどちらの性質を持っているか?が最大の考察ポイントになります。
自由研究で困ったら…
自由研究が終わったらレポートにまとめていきます。
まとめ方は自由研究のまとめ方の記事を読めばバッチリです。
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最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
この記事が自由研究の役立つことを祈っています。
最高の自由研究を通して、充実した夏休みにしてください!