コップに水を注いでいくと、表面張力によって水がギリギリでこぼれないという現象を見たことがある中学生は多いでしょう。
この、水がギリギリでこぼれないという現象は「表面張力」という力によって起こっています。
表面張力をテーマにした自由研究は、友達はしないでしょうから結構穴場なおすすめテーマになります。
この記事では表面張力の実験を紹介しているので、参考にしてください。
以下は僕の自己紹介です。
表面張力の実験
表面張力による色々な現象を観察し、表面張力の大きさや温度との関係を調べること。
分野 | 物理 |
難易度 | ★ |
必要な時間 | 60分 |
準備物
表面張力の実験の準備物は、次の通りです。
材料
- コップ
- 1円玉
- カミソリの刃
- 縫い針
- 金網
- ロウ(ろうそく)
- コルク栓
- せっけん水
- 針金
- 糸
▼この金網なら、炎色反応にも使えるのでおすすめ
器具
- ピンセット
- シャーレ
- スライドガラス
- カバーガラス
- ビーカー
- 加熱器具
- ろうと
▼ピンセットは本格的なものを買っておけば応用が利きます
▼シャーレはケニスか中村理科の製品がおすすめです
▼スライドガラスとカバーガラスでプレパラートをつくることもできる
▼ろうとがあれば、理科の実験の幅が広がります
手順
表面張力の実験の手順は、次の7つのステップです。
①コップに水を入れ、水面の形を観察する
→水はあふれだす寸前まで入れる。こぼれても大丈夫なように、金属バットなどの中で実験すると良いでしょう。
②水よりも比重の大きい物質を水に浮かせる
③水滴の形を観察する
【参考】
水面を歩き回るアメンボを観察する
→足の先端部分に注目して観察しましょう。
→加熱すると、浮いていた金網が沈んでしまう。
①ろうと口にせっけん膜をつくって調べる
→静かに吹いた時と、吹くのをやめたときの様子を観察しましょう。
※せっけん水は台所用洗剤に「砂糖」や「洗濯のり」を加えると壊れにくくなります。
②針金の輪にせっけん膜をつくって調べる
※糸は中央の輪が広がったときにピンと張るようにしましょう。針金に糸をつけたときは、少したるませておくのがポイントです。
③スライドガラスに水の膜をつくって調べる
STEP1の考察ポイント
- 1円玉やカミソリの刃は乾いていると浮くが、「濡れていると沈んでしまいます」。
原因を考察すると、自由研究の評価が高くなります。
- 1円玉やカミソリの刃が浮くときには、表面張力と「浮力」が働いています。表面張力と浮力の違いに注目して考察すると、理科の先生に好印象を与えられます。
STEP2の考察ポイント
- 水温が上がると、表面張力が弱まる理由を考察しましょう。
→温度が上がると『水の分子運動が激しくなります』。分子運動が激しくなると、分子間力が小さくなるので表面張力が小さくなります。
※表面張力について調べることも忘れないようにしましょう。
STEP3の考察ポイント
- 表面張力とは何かをきちんと説明できるようにしましょう。
→液体の表面が縮まろうとするために、液体表面にはたらく「張力」…分子間力によって発生する。 - 液体内部では、分子同士がどのような動きをしているのかを考えましょう。
→互いの分子が分子間の引力で引き合った結果、それぞれのそれぞれの分子の周りを他の分子が取り巻いている。 - 液体の表面では、分子同士がどのような動きをしているのかを考えましょう。
→内側には分子が存在する一方で外側には分子が存在しないので、少しでも多くの分子に囲まれたいので表面を小さくしようとする現象が起こる。この力こそが『表面張力』である。 - 熱と表面張力の関係にも注目しましょう。
→液体は分子間力に逆らわないと、蒸発して気体になることができません。蒸発に必要な熱は、外から供給される熱になります。したがって、一般的に蒸発熱が大きな液体は表面張力が大きくなる傾向にあります。
自由研究で困ったら…
自由研究が終わったらレポートにまとめていきます。
まとめ方は自由研究のまとめ方の記事を読めばバッチリです。
自由研究で悩んだら、僕に直接質問することも可能です。
困ったことがあれば、公式LINEから連絡してくださいね。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
この記事が自由研究の役立つことを祈っています。
最高の自由研究を通して、充実した夏休みにしてください!